竈門禰豆子の禰の字について
どうやら、竈門禰豆子の禰の字について、しめすへんは正式には「ネ」の形という指定が存在しているようで、公式サイトでもわざわざフォントを変えて1、禰のしめすへんを「ネ」に変えています。中国語のフォントでは、しめすへんは常用漢字かどうかに関わらず、いつでも「ネ」の形をしているからですね。2
日本語フォント 禰
中国語フォント 禰
この、フォントを変える手法での字形変更は昔から行われていますが、中国語のフォントを使うわけなので、日本語のフォントのしめすへんとは形が少し違う問題があります。
他の方法としては、異体字セレクタと呼ばれる仕組みを使うと禰󠄁(しめすへんが「示」)と禰󠄀(しめすへんが「ネ」)は区別して出せます。この方法で変えられる字形は、日本語フォントの中で用意されている、他の字になじんだ字形を使うことができるメリットがありますし、異体字がUnicodeで表現されているので、コピー&ペーストしても、意図通りの異体字を出すことができます。3一方で、テキストに異体字セレクタという特殊な文字が含まれることになるので、それを考慮しないソフトウェアが誤った処理をする可能性もあります。
まあ、異体字セレクタまで使って字形に拘るのは個人的にはちょっとこだわりすぎに感じてしまいますが、常用漢字外の難字であればなおさら、細かい字形の差が混乱を引き起こすということもあるかもしれず、まあ難しいですね……
(ここまで書き上げたあとでスラドの WebサイトやWebサービスで異体字セレクタは使われているか | スラド IT で取り上げられていることに気づきましたが、はてなブログで異体字セレクタを使って表示する例として載せることにします。)