UbuntuでLyXを使おうとしたら、少し厄介だったのでメモ。http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/~ecnophys/?p=%E3%83%A1%E3%83%A2を参考にした。
インストール
パッケージの導入
aptでパッケージの導入。lyxに加えてlatex-extra-japaneseもインストールする。
自分の環境では何故かGNOMEメニューに表示されなかったので、Gnomeのメニューから〈システム→設定→メイン・メニュー〉を選んで起動、オフィスの項目にLyX Document Processorがあるはずなのでチェックボックスをオンにする。コマンドラインからはlyxで起動できる。
japanese.ldfの導入
CTAN(Comprehensive TeX Archive Network)からjapanese.zipをダウンロードしてきて展開し、READMEの通りに
platex japanese.ins
を実行。
(Ring Serverのファイルへのリンク:http://www.ring.gr.jp/pub/text/CTAN/language/japanese/japanese.zip)
生成されたjapanese.ldfを管理者権限を使って/usr/local/share/texmf/tex/platex/japanese/japanese.ldfの位置におく。その後忘れずに管理者権限でmktexlsrを実行する。これをしないとplatexはjapanese.ldfを見つけられない。
LyXの設定
〈ツール→設定〉ダイアログ
〈文書→設定〉ダイアログ
〈文書クラス〉で文書クラスをarticle (Japanese New)に設定すると、jsarticleが使われるようになる。文書の既定値として保存しておくとよい。
文書の作成
LyXはWYSIWYMである。WYSIWYGのMS WordやOOo Writerとは違い、画面に表示されるのは文書の構造だ。詳しいことはLyXのヘルプを参照のこと。画面表示時には句読点が行頭に来ることもあるが、出力時にはpLaTeXによって正しく禁則処理がなされる。
文書の出力を見るには、〈表示→DVI〉や〈表示→PDF (dvipdfm)〉を使う。
文書を出力する時は〈ファイル→書き出し→PDF (dvipdfm)〉を使うと、文書と同じディレクトリにPDFが出力される。
エクストラ:XeLaTeXで出力する
pLaTeXの代わりにXeLaTeXを使うこともできる。LyX Wikiに書いてある手順にしたがう。
LyX wiki | LyX / XeTeX
ただし加えて次のことが必要。
- japanese.ldfが無いと言われるので、上記japanese.ldfを、エンコードをUTF-8に変換した上で、/usr/local/share/texmf/tex/latex/japanese/japanese.ldfに置かなければならない。(mktexlsrを忘れないこと。)
- 〈文書→設定〉ダイアログ〈言語〉で言語を日本語(CJK)、文字コードをユニコード(XeTeX) (utf8)に設定する。
- 現状ではXeTeXには日本語用クラスなどが用意されていない。http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/?XeTeX
- XeTeXで日本語を扱うために、〈文書→設定〉ダイアログの〈LaTeXプリアンブル〉に色々書く必要がある。詳細はXeTeX - TeX WikiやXeLaTeX で日本語する件について [電脳世界の奥底にて]を参照。なお、Ubuntu 9.10のXeTeXはバージョン0.996と少し古めなので、これらのサイトにあるスクリプトは使えないかもしれない。Ubuntu Lucid Lynxからは新しいバージョンのものが導入されるようだ。
エクストラ:OTFパッケージを使う
pLaTeXでUTF/OTFの文字を使う。
OTFパッケージの導入
まず、OTF - TeX Wikiにある
otfdevel.tar.bz2をダウンロードし、/share/texmf以下を/usr/local/share/texmfに展開。
/etc/texmf/dvipdfm/cid-x.mapに以下のものを書き加える。
hminr-h H Ryumin-Light hminr-v V Ryumin-Light otf-ujmr-h UniJIS-UTF16-H Ryumin-Light otf-ujmr-v UniJIS-UTF16-V Ryumin-Light otf-cjmr-h Adobe-Japan1-6 Ryumin-Light otf-cjmr-v Identity-V Ryumin-Light hgothr-h H GothicBBB-Medium hgothr-v V GothicBBB-Medium otf-ujgr-h UniJIS-UTF16-H GothicBBB-Medium otf-ujgr-v UniJIS-UTF16-V GothicBBB-Medium otf-cjgr-h Adobe-Japan1-6 GothicBBB-Medium otf-cjgr-v Identity-V GothicBBB-Medium
mktexlsrを実行する。
LyXで〈文書→設定〉ダイアログの〈LaTeXプリアンブル〉に
\usepackage{otf}
と書き加えると、OTFパッケージが有効になる。
Utf82TeXを使う
OTFパッケージを導入しただけでは、Unicodeの文字をいちいちコードとして入力しなければならないので面倒だ。そこでUtf82TeXを導入し、LyXで設定を行ってこのプログラムを使うようにする。
【途中】